美淫パラダイス 第一巻 下僕(1)

美淫パラダイス 第一巻 下僕(1)

 山田和夫は専門学校の二年で二十歳だった。
 専門学校に女子は若干名居たが、未だに彼女は出来ず、和夫は童貞だった。性欲だけは旺盛だったので、毎晩のオナニーが唯一の楽しみだった。
 和夫はバイトから、狭く古いアパートの自室に帰ると、バイト代で買った42インチのテレビで、数百のアダルトビデオコレクションからOL物を選択した。
 オフィスで白いブラウスのOLが黒のタイトスカートを捲られて、バックから舐められている映像を見ながら、ズボンとパンツを脱ぎ去った。むわんっと湧き上がった股間の臭いにむせながら、ハンドタオルを手もとに置くと、枕を背にして足を投げ出し、起き上がり始めた陰茎に右手を添えて、上下に動かした。
 手の摩擦の心地良さが伝わるに連れて、陰茎は立ち上がって上を向いた。
 「うん、俺のムスコは大分立派になってきたよな」
 セックスの経験は無いが、渇望は強かったので、ネットでセックス鍛錬サイトを見ながら日夜鍛錬に励んでいた。
 皮に包まれて、ヒヨヒヨだった陰茎は、何度か腫れる程にシゴキたて、二年近くなった今では、大蛇と呼べるほどに皮膚は厚くなり、亀頭は張り詰めてツヤツヤと輝いていた。ビデオのモザイク越しでのイメージではあるが、サイズも角度も男優に負けていないと思った。
 根元からしごき上げるに連れて快感はジンジンと足腰を這い回った。和夫は独り言を言いながら、右手を動かした。
 「このビデオの女の子、すっごく好みなんだよなぁ。あー、やりてぇ」
 モニターでは、男がOLの白いパンティーを捲って陰部を舐め始めた。
 「ああっ、美味しそうだ! あそこって、どんなになってるんだろう?」
 ネットを探せばノーカットもあるはずたが、女陰は始めての女の物を見ようと心に決めていた。
 男は顔を上げると、女の顔に肉棒を突き出した。
 女はピンクの舌を伸ばして、美味しそうに舐め回した後、ピンクの唇を開いて頬張り、黒髪を揺らしながら肉棒を吸った。
 和夫の大蛇は右手の感触を女のフェラチオにすり替えた。
 「ああっ、やべえ、なんて気持ち良いんだ! 俺も早くしてみたい!」
 想像の快感は脳内で陰茎にミックスされて、肉棒の根元に集まってきた。射精感が増し、陰茎はひくひくと蠢いた。
 「うっ、やべえ。この娘、本当に可愛過ぎるからやばいよぉ。ううっ、逝きそうだ!」
 根本がひく付く程度で陰囊を抑え込むと、鎌首の鈴口から透明な汁が出てきた。指先に付けて伸ばしてから、鼻先に持っていく。この透明な液体は潤滑油の様な物で臭いは無かった。
 ビデオの男は立ちあがると肉棒を女の蜜口に当てて、何度か股間を滑らせて焦らし、一気に挿入した。
 女は真っ白な尻に腰を打ち付けられて、白いブラウスの間から揺れる乳房を揉まれながら喘いだ。
 「なんて綺麗で淫靡なんだ! 女も絶対に気持ち良がってるね! ああっ、すげえ! いいなぁ! セックスしたい! ああっ、気持ち良い!」
 大きく張り詰めた陰囊がひくつくのを手で抑え込み、足に力を入れて、二度目の射精感もなんとかやり過ごした。
 和夫の陰嚢はピンポン玉より大きかった。陰嚢が大きくて元気な分、精液が大量に製造されて溜め込まれているから、何度もオナニーしたくなるのだと思った。
 鎌首の鈴口に、白濁した液がぷっくりと浮いた。指先に付けて鼻に持っていくと栗の花のまったりとした香りがした。
 「いい匂いだなぁ」
 舌先に指を付けて汁を舐め回したが、味は無かった。
 精液を舐めることに、最初は抵抗感があったが、鍛錬を重ねるうち、毎回放出する汁に興味を持つようになった。美女が喜んで顔に受けて、舐め回すビデオを見ていると、それが妙に美味しそうに見えたりもした。
 女にそれをさせたいと思うようになり、勇気を出して舐めて見ると、それほど悪くなかった。まったりとした妖しい香り自体が、セックスの淫靡なシンボルに感じられ、精液に対する抵抗感は全く無くなった。
 女の喘ぎ声は激しくなり、デスクの上に仰向けに寝かせられると、前から挿入された。
 和夫は、その動きに合わせて手を前後させると、激しい快感に包まれ、その美女と自分がセックスしているような気分になれた。
 「気持ち良いよお! ああ! やべえ! セックスしたいよぉ!」
 陰囊の痙攣は最高潮に達して、快感は脳天を突き抜けた。鍛錬を重ねるに従って、オナニーの快感は強くなっていた。
 (私の奴隷になるなら、セックスさせて上げるわよ)
 ビデオの女優が言ったような気がして、返事を返すように叫んだ。
 「なるなる。奴隷にしてくれ! ああっ、逝く!」
 和夫は激しく右手で肉棒を締め付けながら、絶頂に達した。
 射精と同時に左手に持ったハンドタオルで大蛇を包み、快感にのた打ち回りながら、ハンドタオルに精液を吐き出した。
 射精が終わって、肉棒の芯に残った精液をタオルに絞り出すと、少し黄味がかった粘りけのある汁の匂いを嗅いだ。ぷるぷると揺れる汁だまりに舌を付けて舐めた。
 「はあ、はあ、今日もたっぷりと出したな。うーん、妖しくていい香り!」
 ハンドタオルを軽く水で洗った。少しヌメヌメとしていたが、水で流すうちに少しづずぬめりは無くなった。
 (自分の物だし、汚い訳じゃないからな)
 適当に洗うと、タオルは風呂場に置いて、身体を洗うときに石鹸をつけて使った。
 翌朝には、和夫の肉棒は朝起ちをしていた。
 「ああっ、セックスしたいなぁー」
 トイレに座って、そうつぶやくのが日課になっていた。
 駅まではバスに乗ったり乗らなかったりするが、今朝は天気がイマイチなので、なんとなく乗ってしまった。
 後ろから乗って前の出口の方に歩いた。
 既に満員状態で、気が付くと、白いブラウスで黒のタイトスカートのOLの後ろに立っていた。身長は和夫と同じくらいだが、黒のハイヒールの分だけ背が高く感じた。
 少し空いた窓から風が入ると甘いコロンの香りが漂った。肩までの黒髪が靡いて、和夫の鼻をくすぐった。横顔を覗き込むと、色白の頬と黒々とした睫毛が見えた。白いブラウスが入っているタイトスカートの腰の部分は締まって細いのに、尻はタイトスカートを豊かに膨らませていた。タイトスカートのぷっくりと盛り上がっている部分から、和夫のズボンの膨らみまでの距離は数センチだった。
 (ああっ、いい女だなぁ。昨日のビデオ女優に似てるな)
 和夫は目を閉じると、甘い香りを嗅ぎながら、昨晩のビデオの女を思い出した。ズボンの中の陰茎は下向きで勃起を始めたが行き場を失った。
 (あっ、イテテ!)
 ズボンのポケットに手を入れて、陰茎の向きを上に直すと、亀頭はトランクスの穴を突き抜けて、綿のズボンを直に押し上げた。
 (ああっ、なんて神々しい膨らみなんだ。タイトスカートってのが、はちきれそうでたまらない! ああっ、一歩前に出られたらテントが埋まるのに!)
 その時、バスが急に横に揺れて、人の波が大きく動いた。和夫の後ろの女性が急に寄り掛かってきた。和夫は踏ん張らず、その重さに流されるように、足を一歩前に出してしまった。
 (足が出ちゃったんだよね。不可抗力だな)
 ズボンの膨らみは、前の女性のタイトスカートの谷間に埋まった。既に完全に勃起した和夫の陰茎は、女性の尻肉に包まれた。顔は黒髪に埋まり、和夫の身体は女性の背後にピタリと貼り付いた。
 ほんの数秒間の甘味な感触は和夫の身体に染み渡り、身体中の血液を性器に送り込んだ。
 (はあっ、なんて素晴らしい感触なんだ! 柔らかくて、暖かくて、それでいて張りがあって! この甘い香りとこの身体、これが女性なんだなぁ)
 股間はいきり立ち、ズボンのテントは最大限に張り出して、タイトスカートに深く潜り込んだ。
 人の波が戻り、背中の女性は離れた。それに連れて、和夫の上半身は女性の背中から離れた。たが、足は後ろに戻らず、腰は女性の尻から離れられなかった。
 (一歩引けば離れられるはずなんだけど、気持ち良すぎてそれができない…。はあ、やばいくらい気持ち良すぎる。ああ、離れなくちゃ)
 ほんの十数秒の葛藤が、とても長く感じた。和夫はやっとの思いで、足を一歩引いた。大きく張り出したテントがタイトスカートの尻の谷間から離れて、また数センチの距離を開けた。
 (また次の揺れが来ないかなぁ。この数センチが天国との境目なんだよね)
 ぼんやりとした頭で下を見ると、黒の大きな二つの膨らみが和夫を誘っていた。
 女性の甘い香りはさっきより強くなった。目を瞑って、その香りを嗅ぎながら、腰をほんの少し前に出した。予想より早く、亀頭が尻の肉に触れるのを感じて息を飲んだ。
 目を開けると、柔らかな谷間が亀頭を優しく包んでいた。
 (ああっ、凄いよ! 良すぎて、おかしくなりそうだ)
 和夫の腰は動いていないはずなのに、亀頭のテントは再びタイトスカートの谷間に深く埋まった。柔らかな尻肉は、硬く張り詰めた亀頭と肉棒をその膨らみで包んだ。そして、擦りたてるようにゆっくりと回った。
 (やばいよぉ。良すぎる。こんなに動かしたらバレちゃうよ!)
 和夫は自分の腰が動いてると思っていた。前に出してしまっていた分を引いて直立に戻ったが、まだテントはスカートの谷間に触れたままだった。
 (やべえ、勃起して前に出過ぎちゃってるのかな?)
 だが次の瞬間、和夫は異変に気付いた。
 女性の足が一歩下がって、テントは再び尻の谷間にしっかりと埋まった。
 (えっ、まさか! お姉さんが押し付けてきてる?)
 女性の額はつり革を掴んだ右手に押し付けられ、黒く長い睫毛の瞳は閉じられて眉間に時折シワが寄り、ピンクの唇は半開きになって、白い歯が下唇を噛んだり、舌が上唇を舐めたりしていた。
 (おっ、お姉さんが感じてる? なんて淫靡で美しいんだ!)
 まさか、こんな痴漢まがいの行為に女性が感じるなどありえないと思っていた。だが、亀頭がスカートの谷間に擦られるのを愉しむように、女性の腰は動いていた。
 和夫は余りの快感に、自らも腰を押し付けるのがやっとだった。
 バスが信号で止まっても、スカートとズボンがこすれ合う感触は止まなかった。
 射精感の第一波が和夫を襲った。ジンジンとした快感に気が狂いそうだった。だが、我慢汁をズボンに黒々と滲みさせただけで耐え凌いだ。荒くなる息を押さえると、快感に少し慣れて状況を愉しむ余裕が出てきた。
 和夫は誘惑に負けて、足を一歩前に出した。足首から膝、太腿がピッタリと前の女性に貼り付いて、陰茎はタイトスカートに挟み込まれるように埋まった。
 バックで挿入した時を思わせるような快感が下半身を巡った。どんなに押し付けても女性の身体は柔らかく、和夫のパーツを包んだ。
 (くふぅ、なんて快感なんだ! 信じられない程良い!)
 少し腰を落として擦り上げるようにすると、前の女性はそれに合わせるように腰を蠢かして、小刻みに震えた。周囲の人達には、全く気づかれない、二人だけの下半身を密着させての淫行だった。
 和夫の亀頭は、柔らかな美女のタイトスカートの尻の間を適度な摩擦感で滑った。その快感は和夫の脳内を犯していた。和夫の右手がだらりと垂れて、指先が美女のタイトスカートの右腿に触れた。腰の動きに合わせるように指先を上下させていると、スカートの裾に指が触れて、その下には生の太腿が触れた。もちろん、産まれて始めて触れる女の太腿だった。
 (凄い! スベスベしてなんて柔らかくて温かい!)
 指先はタイトスカートを捲りながら、柔らかな右尻に触れた。太腿とは違った張りがあって、揉むととても柔らかだった。
 いつの間にか上半身も密着していて、顔は髪に埋まっていた。眼の前に美女の耳があり、赤く染まっていた。甘い香りと快感に気が狂いそうだった。和夫の息は荒くなり、女性の項に掛かった。
 その時、股間に何かが触れて蠢くのを感じた。
 誰かの手が、上に向かってズボンの中で張り詰めた陰茎を、下からその形を確かめるように触ってきた。指先を立てて引っ掻くような触り方に、和夫はとてつもない快感を感じた。
 「ああっ、うう!」
 余りの良さに一瞬、上体を彼女の背から離して股間を覗くと、そこには、前の彼女の白いブラウスの左腕が伸びていた。和夫は思わず、彼女の尻をぐいっと掴んでしまった。
 彼女の手は、和夫のスボンのジッパーに手を掛けると引き降ろし、中に手を入れると、ギンギンに勃起していた肉棒を引き出した。
 飛び出した亀頭は彼女のタイトスカートを強く押した
 彼女がそれを少し下向きに治すと、するりとタイトスカートの中に潜り込んで、彼女の温かな股間に埋まった。
 和夫の股間は高まり、心臓が口から飛び出しそうなほど高鳴っていた。
 彼女は、自分の左手を前に回すとスカートの中に入れて、スカートの前面を飛び出させている和夫の亀頭を、自分の股間に擦らせる様に下から包んだ。
 和夫はまるでバックから挿入している気持ちになり、腰を前後に振り始めた。
 (ああっ、お姉さんのやわらかな手と、股間と太腿の感触がたまらないよぉ! やばいよぉ、逝きそうだ。こんな所で発射したらパニックだよ! やばいよ! やばいよ! ああ、そんなに手を動かさないでよ!)
 和夫は、我慢の限界の寸前だったが、彼女の柔らかくて甘い香りのする身体と手から逃れる事は出来なかった。道徳心は快感に溶かされて消えた。射精を止められないと悟ると、せめて、彼女に伝えなくてはと必死に声を出した。
 「やばい! 逝きそう!」
 彼女は顔を振り向かせてニヤリと笑みを浮べた。
 (ええ? その笑みは何? 良いって事?)
 和夫は両手で彼女のタイトスカートを捲りあげ、両尻を掴んだ。柔らかで張りのある肉球が手の中で揺れた。髪や項から漂う甘い香りを吸い込みながら、和夫は目一杯力を込めて耐えていた、下半身の力を抜いた。
 一気に大量の精液が、肉棒をとてつもない快感を伴って通り抜け、鈴口から勢いよく彼女の白い手のひらに飛び出した。
 「うはぁ、はぁ、ああ!」
 和夫は荒い息を彼女の耳元で吐きながら、陰囊が痙攣するのに合わせて腰を揺すった。
 陰囊の痙攣が終わると、彼女の指がザーメンを絞り出すように、根元から先に向けてしごいた。
 彼女は、手のひらに溜まった精液を和夫に見せるとずずっと吸った。手のひらの匂いを嗅いで、残りをペロペロと舐め取った。
 和夫は急いで陰茎をズボンに押し込むと、チャックを上げた。
 バスが止まると、彼女が振り向いて耳元で囁いた。
 「山田和夫くん、今夜八時のこの逆のバスに乗ってね」
 いきなり名前を呼ばれて和夫は目を丸くした。
 (なんで名前を知ってるの?)
 頭は混乱していたが、断るわけには行かないと思った。
 「はい」
 彼女はその返事に頷くと、和夫が降りる一つ前のバス停で降りていった。

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