探偵竿事情: 船宿失踪事件 一 出会い
一 出会い
初夏とはいえ陽射しがきつく、駅までの道で汗だくだ。四十台半ばに入り、陽射しのきつさを妙に感じるようになった。学生は夏休みで減ったはずなのに、電車の混雑は相変わらずで、人の波に押されながら乗り込んだ。
ただ最近の電車のクーラーは良く効いてありがたい。頭上から吹き降ろす冷風で額の汗を冷まし、雄介は大きなため息をついた。
次の駅で新たな熱気の集団が乗り込む前に、なんとか体は平温にもどり、周囲を見回す余裕が出来た。押されながらも無意識に女性が多い方に体が行ってしまうのは男の本能だと雄介は思う。目の前は黒のタイトスカートに白のブラウスのスタイルの良い就活学生。右斜め前はブルーのワンピースのショートカットの小柄な女性。左手にも数人女性は居たが雄介の眼中には無かった。
吊り輪を掴みながらも、電車の揺れで押されると、ついタイトスカートに腰が当たってしまう。むっちりとして質感がありながらも柔らかい尻肉が、雄介の股間にぎゅっと押し付けられる。ポニーテールの黒髪からはシャンプーの爽やかな香りが漂う。白いブラウスからはブラの背が透けて見える。人の揺れは治まったが、雄介の股間は完全にタイトスカートに密着している。腰だけでなく、太腿の前面までがぴったりと前の女性の太腿に密着して後ろから抱きつく格好になってしまった。
小刻みの電車の揺れで、身体が揺れ、脚や股間が擦れる。尻肉、スカート、ズボン、パンツ、そして雄介の陰茎が微妙なハーモニーで擦れあい、心地良い快感が腰を這いあがってくる。女性の尻肉の下部に納まっていた陰茎はむくむくと起き始めてズボンを押し上げ、女性のタイトスカートの尻の膨らみをぐいぐいと押し上げ始めた。
ストッキングがタイトスカートを滑らせるのか、人の波が揺れる度に何とも心地よい衣擦れの感触が陰茎に伝わる。完全に直立して行き場を失っている茎を、ズボンの上から掴んで上向きにしてタイトスカートに押し付けると、尻の割れ目にすっぽりと包まれて幸せな気分になった。陰茎は先まで膨らみきって、ズボンの前は完全に張り出していた。身体の力を抜いて上半身もブラウスの背中にくっつける。目をつぶって柔らかくて甘い香りのする女性の身体を全身で愉しんだ。
柔らかで張りのある尻肉が雄介の股間をぐいぐいと圧する。痛いほどの圧力が掛かっているはずなのに、尻肉がそれを吸収し、陰茎が膣で締められているような絶妙な感覚を与えてくる。密着した足も太腿もすべてが柔らかく、バックから女性に挿入している感覚に陥った。
女性は嫌がる気配は無く、感じているのか体重を雄介に掛けてきていた。雄介の目の前の女性の耳は赤くなり、うなじは汗ばんで甘い良い香りがした。吸い込むたびに充血している肉棒がピクピクと反応する。揺れる度に尻肉と肉棒がこすれ合って、突き上げるように腰が動いてしまう。動く度に肉棒や亀頭に絶妙な摩擦が訪れて、はちきれそうな鎌首の先端からはヌルヌルとした液体があふれ、ズボンにまで染みを作り始めた。
すべすべしたブラウスに頬をこすりつけて爽やかな香りを吸い込む。白い首筋から艶々の尻肉を想像する。そこには小さな白いパンティーがあり、その背後から男の堅いものを押し付けられ、まだピンク色のひだひだの間は汗と淫らな液体でぐしょぐしょに濡れているのだろう。閉じた目の長い睫はふるふると震え、可愛らしい唇は時折甘い吐息を吐いた。
柔らかな女性を後ろから犯す快感に没頭していると、右手のブルーのワンピースの女性がこちらに寄ってきていた。ショートカットの髪がふわりと後ろに流れた時に、女性の顔が見えた。まだあどけない美少女で、高校のセーラー服姿の彼女と家の近くで何度かすれ違ったことを思い出した。
美少女の背後には雄介より若いサラリーマン姿の男が貼りついていた。同類かと雄介は見て見ぬふりを決め込んで、前の女性に集中しようとしたが、時折上を向くような美少女の淫らな顔が気になって仕方がない。ショートカットが流れると眉間にしわを寄せて、口を半開きにして息を殺すように何かに耐えている。その美しく淫靡な顔に雄介の全身は熱くなり、蠢く腰の動きは大きくなってタイトスカートを突き上げてしまう。その動きで前の女性の膝がカクリと抜けて倒れそうになるのを、腕と体で支えた。
人の波で出来た隙間で美少女のスタイルを確認した。体にフィットしたワンピースは手触りが良さそうで美しく、ほっそりした腰と豊かに盛り上がる尻の形がくっきりと見えた。その尻の下部に不自然な膨らみがあった。ふくらみは美少女のワンピースの尻の辺りで蠢いていて、その動きに反応するかのように、美少女の身体がビクッと震えた。スカートの裾が右側だけ不自然に上がっていて、時折綺麗な太腿が見えた。
雄介は腰を上下に動かしながらも、意識は完全にそちらに移っていた。
男の手は美少女のワンピースの裾を捲って押し入り、美少女のパンティーの股間をまさぐっていた。後ろから前に股間を撫でると、裾が捲れ上がって盛り上がった美しい尻肉と、白いパンティーの一部が見えた。時折震わせるように男の手が動くと、美少女は口元に手を当ててうめき声を押し殺した。目はとろんとして、口元から唾液が漏れ始めていた。
それでも、逃げなければという気持ちがあるのだろう。身体を徐々に雄介の方に回すので、いつしか美少女は雄介の横に抱きつく格好になった。甘いコロンの香りと柔らかい身体の感触が右半身に伝わる。無防備に大きく張り出した胸が、雄介の腕に押し付けられた。男に秘部をいじられる度に反応して、身体が震えて嗚咽が漏れるのが手に取るように伝わる。
雄介はその甘い感触に耐え切れず、美少女の方に体に向きを変えて、前面から抱きつく状態になった。大きな胸のふくらみが雄介の胸に密着して揺れた。ワンピースの裾は太もも辺りまで捲りあがり、白いパンティーのデルタ地帯が顔を覗かせていた。美少女のデルタ地帯は、どっぷりと放出された愛液を男にかき回されて、陰毛とパンティーに吸い取られ、黒々とした陰毛とピンクの溝がはっきりと見て取れるほどに透けていた。
細く華奢だが柔らかく暖かく張りのある身体が雄介の前面に張り付いている。雄介の勃起した肉棒が美少女の股間に納まると、激しい快感で腰や足が動いてしまい、さらに股間を擦った。美少女は雄介の太い茎でクリトリスの辺りを擦りたてられ、背後からは大事な泉を見知らぬ男にまさぐられていた。雄介は伸ばしそうになる手を必死でこらえた。雄介の身体の中で男に犯される美少女はあまりにも刺激的で、全身は熱くなり、どろどろとした想像と欲望が脳内にあふれかえっていた。
美少女の髪が雄介の鼻にかかり、耳は赤く染まっていた。頬さえも着けられるほどの近さで、陰茎や太ももに当たる若い肉の柔らかさにおぼれながら、可愛らしい喘ぎ声を聴いていた。
さっきまで後ろから犯していた黒のタイトスカートは雄介の左側に居た。左手には柔らかく張りのある尻肉が当たっていた。
「うぅ、うぐ、ふん、ふん、ふん、うぐ」
美少女の喘ぎが激しくなり、雄介の腕をギュッと握りしめると全身を硬直させた。男にいかされたようだ。何度か痙攣を繰り返しながら雄介に激しく抱きついていた。最後に数秒間硬直した後、力が抜けて崩れそうになるのを雄介は抱きとめた。甘い体臭を発する美少女を抱えながら、雄介はまだいきりたっている陰茎を股間に擦りつけて快感に酔った。少女は何の抵抗もできずにされるままだった。めくれ上がったワンピースの裾は黒く濡れていた。
しばらくして、美少女が泣きそうな目で雄介を見ているのに気付いた。
「大丈夫?」
「あっ、はい」
上ずった少女の声が周囲に響くと、背後の男はすっと離れた。
ちょうど電車は雄介の下車駅に着いた。押し出されるように雄介と美少女は降りた。隣にいた就活女性もふらふらとした足取りで降りて行った。だいぶ男にいじられたのだろう。まだ淫行の余韻が残っているようで、少女はふらふらと雄介について降りた。歩くのがやっとの感じだったので、近くのベンチに座らせた。
「おじさん、何度か君を見たことあるよ」
「え?」
少女は息を整えて雄介を見つめた後、頷いた。
「ああっ、思い出した。学校の近くで何度か」
「そうそう。で、大丈夫?」
二人はお互いの行為が分かっているような気がして気まずかった。
「はい、大丈夫です」
「なんかあったら、ここに連絡して。事務所、ここから近くだから」
「はい、ありがとうございます。港探偵事務所。港雄介さん。探偵さんなんですね」
少女はまだ余韻が残ったようなとろんとした目で答えた。
「うん、じゃ、気を付けてね」
雄介は美少女への甘い誘惑をこらえながら立ち上がった。