残された髪

残された髪

 長い髪の毛がシーツに絡んでいた。
 指でつまんで伸ばすと30センチほどのストレートで芯が強い。赤茶色に染められているが根元は少し黒く、ついさいきんまで彼女の一部だったのだろう。

 奈津子の唇、髪の香りを思い出しながら、一本の髪を見ているとペニスがむっくりしてきた。
 ふと思いつきで、髪をペニスに巻きつける。いつのまにか勃起しているカマの下に一周巻きつけて縛った。まだ余っているのでもう一周させて方結びで縛る。黒と赤茶けた方の2種類の髪の端が5センチほど余ってペニスから生えたように横から飛び出している。
 髪は強く、ペニスの皮を押しのけて、強くしたら鬱血してしまいそうだ。

 (奈津子の一部がペニスに絡んでいる)
 淫らな想像していると、ペニスははちきれんばかりに膨らんでいる。
 (奈津子の体が自由になるように)
 そんな念を浮かべながら、ペニスをゆっくりしごきたてる。左手を上下させながら、右手で髪をいじり、奈津子の体を思い出す。快感がゆっくり腰を這い回り始めると、先に透明な液体があふれた。
 昨年末、奈津子とワイン2本を空けて部屋に入れた。
 甘い髪の香りを嗅ぎながら抱き、洋服を脱がせる。酒にだらしがない女なので、酔うといつもこうだ。白い柔らかだがスリムな肢体を目で楽しみながら、舌先をピンクの乳首に這わせる。
 「あん、ふぅ、ああん」
 高く澄んだ声だ。
 メンスでなければすべて脱がせるが、自分の自制心の為に最後の1枚はそのままにしておく。

 自分は全裸となり、ペニスを奈津子の体に押し付ける。息子はとっくにギンギンとなり、奈津子の体の軟肉を押しのける。
 奈津子の股間に合わせてゆっくり腰を動かすと、太ももに挟まれたペニスから、快感が腰を這い上がってくる。背後にまわり、バックスタイルで押し付けて腰を前後させる。柔らかな尻肉が股間に当たる。両手を胸に回し、乳房を揉みし抱きながら乳首を指先で転がす。髪に顔を埋めて奈津子の香りを嗅ぎながら、舌先をうなじや耳に這わせる。

 ペニスを奈津子の口に持っていくと、舌先でチロチロと舐めはじめた。唇を合わせて唾液を塗りたくるとゆっくりと咥えた。腰をぐいっと進めて奥に入れると、苦しそうな吐息を上げるが出しはしない。きゅっとしまる喉にペニスへの快感が倍増する。口元から唾液がだらしなく漏れた。それを指ですくって奈津子の頬に塗りたくる。

 長い睫を震わせながら、美貌が怪しい妖女へ変わる。真っ白な体を目で楽しみながら、一途にペニスをほうばる奈津子を凝視する。
 溢れ出す快感と共に、性汁を奈津子の口に放出させた。
 ペニスから生えたような黒と赤の髪を見ていると淫らなイメージが増幅される。怪しい力で奈津子が自分に引き寄せられるような気がする。ゆっくりしごいていると、ぷくりと透明なゼリーのような液体がペニスの先に溜まった。指先で触れると3センチほどの糸を引いた。

 (このまま性汁を吐き出せば、魔術は完了するのでは……)
 根拠のないイメージ。でもイメージだけ自慰にふけるのも悪くはなさそうだ。ペニスはまだ最大限の方さを保っている。
 奈津子との夜の為に用意しておいた、ゴムを取り出すとくるりとペニスに被せた。ゴムの中に髪が透けて見える。
 下半身を露出させて両手でしごく。発射しても大丈夫だとの安心感が興奮を持続させる。
 「奈津子、セックスしよう」
 「奈津子、入れさせてくれ。ぐちょぐちょの穴に突き刺してやるぞ」
 右手を激しく動かし、奈津子の舌を思い出しながら、宙に舌を這わせる。
 快感が突き抜け、精液がほとばしった。

 奈津子の髪はしばらくこのままにしておくつもりだ。 

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