バス16 淫欲への手引(1-1)

バス16 淫欲への手引(1-1)

 夏の狂ったような暑さが過ぎ去ると、風は急に涼しくなった。窓を開け放ったバスの中は時折寒い程だ。
 有森架純が大泉優子の誘惑で、石井信夫に処女を捧げてから二ヶ月が経とうとしていた。
 架純は少し下膨れだが、目はぱっちりとしていて、目元の膨らみは可愛らしく、鼻筋は通り、唇は瑞々しく、肩までの黒髪は艶やかで、赤いリボンのセーラー服と紺のプリーツスカートが良く似合う、清楚なお嬢様のようだった。
 その架純の後ろには、黒の上質なスーツ、ショートカットの黒髪、猫の様な可愛らしい顔立ちの優子が貼り付いていた。
 優子は、セーラー服姿の架純のスカートの中に手を入れて、パンティーの上から溝を撫でていた。パンティーの真ん中は愛液で濡れ、布は肉溝をぬるぬると滑った。パンティーのクロッチの横から指を入れると、架純の胎内に沈めた。
 架純は指が入ってくると、股間がジンジンと痺れる様な感覚を覚えたが、まだまだクリトリス程には感じなかった。
 架純は振り返り、優子を抱き締めると、お互いに股間に手を延ばして、クリトリスを撫で、その先の泉に指を静めて震わせた。泉の感度は優子が断然上だった。架純の膣穴は指を受け入れたが、まだ本当の悦びは分からなかった。
 処女を失った途端にセックスに溺れる女も居るが、架純は彼氏を作る気配は無かった。唯一の男である信夫は、単に背後から処女を捧げただけの関係で、お互いに知り合いにもなっていなかった。
 架純は優子の愛撫によく反応し、優子の感じる部分を覚えて気持ち良くしてはくれたが、やはり何か物足りない。もっと性欲に溺れて淫乱になり、男の肉棒を奪い合ったり、一緒に男漁りを出来るような女性にしたかった。
 架純を燃え上がらせるために、クリトリスを激しく擦り、肉壺に指を入れて掻き回すと、架純はそれなりに感じて絶頂に達するが、声を抑えて震えるだけで、淫らな女の姿を見せることは無かった。

 優子は由香にその事を相談すると、由香はあっさり言った。
「石井君と合わせて、沢山セックスさせちゃって。そうね、丘の上でバーベキューをして、そのテントの中なんてどう?」
「二人で行かせるんですか?」
「勿論、優子も一緒に行くのよ。それで、優子が石井君か誰かとセックスしてるのを見せつけるの。そしたら乗って来るわよ。あの娘、基本的に性欲は強いもの。ただ環境が邪魔してるだけ」
「良いですね。由香さんも行きます?」
「あんまり多人数だとややこしいわよ。四人が良いわね。石井君に誰かお願いしたら? 道具は揃ってるし、車も使って良いわよ」

 翌週末、優子と架純、信夫と信夫の会社の先輩の山口の四人は、海の見える丘の公園でバーベキューをしていた。
 公園にはバーベキュー施設があって、テント泊まりも出来る。夏休みが終わって涼しくなり、テント泊まりは四人の他には居なかった。
「良い? 架純ちゃんの男に対する抵抗を無くさせるのが目的なんだからね。私は山口さんと良い感じになるから、上手く乗せて、架純ちゃんを気持ち良くさせてね」
 架純以外はアルコールが入って気分が良くなってきた。優子の算段通り、優子と山口、信夫と架純が二人用の折り畳みベンチに寄り添って座り、バーベキューの終わった炭の小さな炎を見ていた。
 優子に言い含められていた信夫は、優子を気にせずに架純に積極的に接した。だが架純は、優子が気になっているらしく、なかなか話が盛り上がらなかった。更に、こんな場所で男と寄り添うのは始めてらしく、固くなっていて、軽く触れても逃げられてしまった。
 山口は信夫より少し背が高くガッチリしていて、そこそこの男前だった。年齢は信夫の三歳上で女の経験はあるようだが、真面目な雰囲気の男で、優子は好感を持った。
 信夫は山口に優子の言う通りに伝えた。
「山口さん、僕は架純ちゃん狙いなんで、優子さんをお願いしますね。優子さん、あっちの方は興味津々なんですけど、優しくリードしてくれないとダメらしいので、よろしくです」
 辺りはすっかりと暗くなって、ランタンの灯りでやっと周囲が見渡せた。
 優子はTシャツに薄手のオフホワイトのセーターと、綿の白地に赤、青、緑の花を散らした膝まであるゆったりしたカラフルなスカートにサンダルだった。ここに来るために用意したのだろう、架純も優子と同じ服装だった。
 昼が暑かったせいもあり、山口と信夫は綿のズボンに黒のポロシャツとこの季節には涼しげな格好だった。
 優子が山口の肩に頭をそっと乗せて囁いた。
「酔ったみたい。ふわふわして気持ち良い」
「僕も少し酔ったかな。優子ちゃんみたいに可愛い女性と居ると酒が回るよ」
「酔うとエッチなことしたくなったりする?」
 優子は清楚な顔に、一瞬妖艶な笑みを浮かべ、山口を見つめた。
「えっ、ああ、正直なるかな」
 山口は美少女が急に大人の女にすり換わった気がして、ドキっとした。秋の虫の鳴き声が止まった瞬間に、自分の動悸が聞こえた。
「そう、良かった。私、そんな人、好きかも」
 優子は肩から頭を離すと、少し上を向いて目を閉じた。
 ショートカットの白く可愛らしい顔に、ピンクの艶やかな唇が誘っていた。
 山口は自然に吸い寄せられるように、左手を優子の腰に回して、唇を合わせた。甘い香りが優子から立ち上って来る。優子の柔らかな唇を感じ、山口の身体中の血液が巡り始めた。上下の唇で優子のふっくらとした下唇を挟み込む。一寸現れた優子の舌に誘われ、山口はそれを追いかけるように優子の唇を割って、舌を口内に入れた。舌と舌が触れ合うと、優子の舌がうねるように絡み付いて来る。山口は優子の舌を逃がさないように吸った。
 優子の指が、山口の手にちょんと触れて逃げる。山口の手がそれを追って握った。優子が指を絡める様にして、細い指を蠢かせた。
 優子ははぁっと一息喘ぐと、胸を突き出すようにした。その胸を山口の手が撫でた。
 山口は催眠術に掛かったように、優子の手を握り、胸を撫でた。そうしたいという欲望が湧いた瞬間に、それは実現していた。これ程の美女と、まさかこんなにすぐキスをして、胸に触れるなど想像出来なかった。
 優子の乳房は想像より大きく、まるで果物を握るような存在感があった。セーターは手触り良くて暖かい。揉むようにすると、手の中の果実は柔らかく形を変えた。腰に回していた手をゆっくりと下げて、綿のスカートに包まれた尻を撫で回した。座っていても、尻の上の方はプリプリとして触り心地は最高だった。山口の肉棒は一気に熱くなり、ズボンの中で脹らみ、前に大きなテントを張った。
 山口は股間にチリチリとした快感を感じた。少しくすぐったい感覚は、すぐに快感に変わって腰を這い回る。目を落とすと、優子の手が山口の太股に乗せられて、白い指先がテントの裾を掻いていた。
「ああっ、優子ちゃん、気持ち良い」
「あんっ、私も」
 優子は乳房を揉まれ、尻を撫でられる快感で頭が霞んで来た。久しぶりに若い男の手で愛撫される心地良さは宙に舞うようだった。架純のことは気になるが、信夫に任せてあるので大丈夫だろう。
 優子は山口の耳元で囁いた。
「山口さん、あんっ。ううっ、ねぇ、下も……、触って……」
 山口は胸に這わせていた手を優子の太股に置くと、綿のスカートを撫でた。さらさらとして触り心地は最高だ。生地は薄く、太股の張りと暖かさが手に伝わる。内側に滑らせて押し込むと、指先は柔らかく埋まった。
 優子は内腿を撫でられると、ゾクゾクとした快感が腰から背筋を這い上った。
「ああっ、ううっ、はぁ、あんっ、山口さん、上手っ……」
 身体の奥から優子の秘めていた性欲が顔を覗かせてくる。
(ああっ、今すぐにでもおちんちんを引き出しておしゃぶりしたい! でもダメよ。始めての人だって言うのに。まだ早い。清楚でいなくちゃ)
 山口の指先が股間をさらりと触れるだけで、身体の奥がじゅんと潤むのを感じた。架純の視線を痛いほど感じる。信夫も息を詰めて見ている。二人の視線を感じながら、清楚な女が、少しずつ淫らになっていく姿を演じてみたかった。
「ああっ、優子ちゃん、素敵だ。美しくて、なんて感度が良いんだ」
 山口の指が優子の股間を強く擦ると、優子は下半身に沸き起こった快感に飲み込まれそうになる。
「あんっ、山口さん、恥ずかしい。もっと優しくして。優子を沢山気持ち良くして!」
 自らの言葉で優子は淫芯が燃え始めるのを感じた。指先に触れる山口のテントは固く張っていた。その奥の肉塊に直接触れたくてうずうずとしてきた。指先を膨らみの下に入れて、揉み込むように刺激する。男の反応は熟知していた。竿の根元から絞り上げる様に三本の指を入れると這わせた。
「ああっ、優子ちゃん、すごい! 気持ち良い! ねぇ、直に、直に触って!」
「えっ、そんな……」
 優子は恥ずかしそうなそぶりを見せて俯いた。だが、視線はしっかりとジッパーを探していた。
 山口は清楚な優子が自分の股間を触り、素晴らしい快感を与えてくれることに興奮した。
(優子ちゃんみたいな清楚な女性にこんな淫らな事をさせるなんて、俺ってすごいな! それにこの恥ずかしげな優子ちゃんの姿、本当にたまんねぇ!)
 山口は優子の羞恥した顔に、背筋がゾクゾクするような快感を感じた。そして、自分が優子をリードしている優越感が、より一層股間を奮い立たせた。逃げる優子の舌を追っては絡めて吸った。甘いさらさらとした唾液が口内にあふれた。それをコクリと飲み込むと、身体の奥の雄の本能が燃え上がった。
 おずおずと優子の指先が、ジッパーを探すように山口の股間を上下に行き来していた。
 山口はその細い指先をそっとジッパーの位置に誘った。
 優子の指先がその銀の小さな摘まみを掴むと、ジジジっと焦れったくなる程ゆっくりと下げた。
 山口が腰を蠢かすと、勃起した陰茎が薄い布を纏って半分ほど顔を出した。それを優子の指先が触れた。それだけでビーンっと痺れるような快感が溢れた。山口は陰茎の解放感と美女に陰部を見られている興奮で、陰茎に力が入った。
(ああっ、すごく太い! 今すぐにでも取り出してしゃぶしゃぶしたい!)
 山口の指先がスカート越しに優子の股間の奥を撫でた。
 優子はジンっという快感に身震いした。清楚な女の役に入りきり、自分の欲望を抑圧させている。それが更に淫欲を高めて、優子を狂わせんばかりに襲い掛かる。パンティーの奥は既に蜜が溢れているはずだ。
 優子の指先はトランクスの上から、亀頭を撫でた。
 山口はその快感に身震いした。もっと優子を感じさせて、直接陰茎に触れさせたかった。山口は右手の指先で優子のロングスカートをたくしあげた。ゆっくりと、太股を撫でながら、スカートの生地を丸めていく。スカートはロングだが広めに出来ていて、座っていても容易に捲ることが出来た。裾が膝まで来ると、山口は右手をスカートの中に入れて、右膝の上の生足に触れた。
 指先に電気が走ったかと思える程の衝撃だった。想像出来なかったほど滑らかな肌が山口の指先で震えた。スベスベの脚は指先に力を入れるときゅっと反発してくる。少しずつ手を奥に進めながら、手のひらで太股の上部を撫でて、薬指と小指で泡のように柔らかな内腿の肌を擦った。指先に力を入れる度に、優子の身体は少女の様に固くなって、ピクリと震えた。
「あんっ、はぁ、はぁ、山口さん、気持ち良い」
 優子は合わせた唇から息を漏らしながら声を出した。
 山口は優子の喘ぎ声に興奮して、たまらずに指先をくいっと股間に突き立てた。湿ったパンティーの布がぬるっと股間を滑った。人指し指と中指で、パンティーのクロッチを溝に押し込みながら滑らせると、優子が身震いした。
「優子ちゃん、あそこがぐしょぐしょだよ!」
「いやん、言わないで。恥ずかしい! だって気持ち良いんだもん」
 優子は恥ずかしそうな顔を上げて、山口を見た後、下を向いて亀頭に視線を移し、淫らな顔で唇を舐めた。山口の指先が股間を這う快感に負けそうだった。優子の淫らな身体は抑えきれないほど反応していた。
 優子は我慢の限界だった。熱い肉棒に触れたい欲望に負けて、トランクスのボタンを指先で外した。

(KDP Select サンプルとして公開)

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